2020年8月
 長かった梅雨も明け、厳しい暑さが続いていますが、僕は久しぶりのインターン ができて嬉しく思っていました。コロナ禍の中、マスクをしなければ外出もできな いというのは、真夏の日本では辛く思う人も多いのではないでしょうか。僕は仕事 がら毎日大勢の子どもに会っているので、自ずと毎日マスクをしているのですが、 会社から支給されたサージカルマスクは紐がかたいため、耳が取れるんじゃないか と思うくらい痛くなってしまいました。血が出てしまいましたが、布マスクにかえ たらましになり、安倍首相も「ベツノマスク」したように布マスクは着け心地がと ても良いです。
 インターンの最初は作品の講評をしていただきました。今回は模写二つに、オリ ジナル二つです。完成したオリジナルの風景画は上野の不忍池を主題にしました。 先生からはクオリティが低いと指摘され、手前の池が特に何が描かれているのか分 からないといわれました。水の感じが出せていないのでキャベツ畑にも見えるとい うことで、確かに今の僕には難しい主題だったと反省しました。
 4分の3ほど完成したファン・ホイエンの河口の風景画については、表面的には模 写できているとしたうえで、物の厚みと風景の奥行きが意識できていないと指摘さ
れました。物が自然ではどうなっているのか、分かったうえで描くのと表面的に描 くのとでは感じ方が違うのだと再認識しました。また、「塗る」と「描く」は違う ということも教えていただきました。上手い画家は絵具を彫刻のように狙った形に 「描いて」いるのだといわれ、非常に難しいですが、表面的ではなく立体的な感覚 をもって油絵具を扱うべきだと分かりました。
 残り二つの絵はまだ一層目が終わった段階ですが先生に見ていただき、この段階 から物の厚みや奥行きが出るように描くように指摘されました。そのために、先生 自身が実践されているグリザイユについてアドバイスしていただきました。グリザイ ユとは白と黒だけで描く技法で、色を考えなくてよい分、物質性や遠近法に集中で きるようになります。風景画の場合は、その後に色を重ねた際、暖かみが出るよう に白と茶色など黒以外で描くカマイユが合っているとのことです。カマイユは去年
1

 のファン・ライスダールの田園風景画の模写で実践して以来採用しておらず、最近は アラプリマという一層目から固有色で描く技法で制作していたので、またカマイユ で描いていこうと思います。
 作品講評の後は、先生の静物画の下描きを行いました。クマのぬいぐるみや花、 ワインボトルが明るい光の中にある静物画のシリーズで、コレクターからの人気も 高いものです。家の壁に飾りたくなるような暖かい絵を的確に卓越した技巧で描く ところが中島先生の天才性だと思います。
 また、コメンテーターの仕事のために、社会情勢の情報収集もしっかり行ってい て、僕もお話ししていて非常に勉強になり、知的好奇心を刺激されます。『グッド ラック』をご覧の方も多いと思いますが、番組の木曜の顔になっていて、今後も先 生は幅広なジャンルで活躍してくださると思います。
2